上級編 vol.1 「競輪予想のファンダメンタルズ:場別の決まり手傾向を知る」
2018/12/06 18:00
ウエノミツアキ
同じ周長でも「場によって異なる決まり手の傾向」を知って予想に加えるべき
初級編や中級編では番組内での選手の強さを比較し、ラインを加味した展開予想の仕方を考えてきました。上級編ではその予想精度をさらに高める要素があることをお伝えします。
それは例えばバンクによって異なる特徴があったり、天候によって決まり手の傾向が変わってきたり。選手の強さといった常に変化する要素ではなく、基本となる不変的な要素、根本的(ファンダメンタル)な要素が競輪にはあるのです。
競輪の予想に加味すべきファンダメンタルズ。
まずvol.1では「場別の決まり手傾向」を見ていきましょう。
競輪場のバンク周長(1周の長さ)には333m(通称:サンサンバンク。前橋競輪場のみ335m)、400m(通称:ヨンヒャクバンク)、500m(通称:ゴヒャクバンク)の3種類があります。
それぞれの基本的な特徴として言われているのは……。
◎333m:ゴール前の直線が短いので先行有利で逃げが決まりやすく、捲りが決まりにくい。
◎400m:ゴール前の直線はほどほどなので、頭に来るのは先行選手の番手差しが基本。
◎500m:ゴール前の直線が長いので逃げる選手は脚がタレて、捲りや追い込みが有利。
ただしこれらは非常にざっくりとした傾向でしかなく、実際には場によって決まり手の傾向はかなり異なっています。そこで全44場中、本場開催していない一宮競輪と現在、改修中の千葉競輪と熊本競輪を除いた41場の決まり手傾向と特徴をまとめて表にしましたのでご覧ください。
<場別の決まり手傾向と特徴>
以上、「差し目は必要か?」「逃げ切るか?捲るのか?」などを悩んだときの参考に。
ちなみに2020年に再開を予定している熊本競輪は、500mバンクを400mバンクにすることが決定しています。元々、400mで設計していたバンクを直線部分だけ伸ばして500mにしていたため、「滑走路」なんて呼ばれていましたが、どうなるのでしょうか。
直線を短くして400mに戻したら標準的な400バンクになりそうですが、あえて滑走路は残して400に縮めるかもしれません。
いろいろな想像をしながら、2020年を楽しみに待つとしましょう。