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vo.11競輪の面白さを他のものに例えるなら?(後編)

2018/12/24 18:00

ウエノミツアキ

特集

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前編では公営競技の面白さを……。

◎ボートレースなら、パチスロ。
◎オートレースなら、ボクシング。
◎競馬なら、ハリウッド映画。

に例えてみました。

さて、本題。競輪の面白さを他のものに例えて伝えるなら、これになります。

◎競輪なら、推理小説。

今回、この伊東温泉で起きるレースで勝つ可能性がある容疑者は全部で9人。

まず北海道から来た④番、そして福島から来た②番と⑨番。
東北勢ではあるが、厳密に言えば北東北1人と南東北2人。どうするのかと思ったが②番が「④番君に付ける」とコメントしているので、④②⑨のラインとなるだろう

次いで岡山から来た⑧番と③番、そこに熊本の⑥番だが「岡山の後ろ」ということで、⑧③⑥の中四国ラインとなる

残りの①⑦⑤のラインは①番が地元静岡、⑦番と⑤番が神奈川で南関ライン。しかし①番と⑦番が両方とも自力でどうするのかと思ったが、⑦番が「①番君に任せる」とコメントしていることから、①⑦⑤の並びになるようだ

さて、誰が一番、勝つ可能性があるかというと、①番が最も勝率が高い直近の成績を見ても1着を数多く取っている予選、最終日ともに1着が多い負け戦でも勝つ気持ちを強く持っているということだろう。競走得点を見ても自分が一番強いことはわかっているはずだ。積極先行型だが捲りになってもいけると見て、正攻法でのS取りに行くはず。実力的に早めの仕掛けで逃げるしかない⑧は引いて、④のラインが中団になり、周回予想はこの並びだ。

①⑦⑤・④②⑨・⑧③⑥

普通に考えれば赤板ホームから⑧番が仕掛けて①番にフタ。ジャン手前で一気にカマしていくところに④番が続いて、①番は無理せず最後方へ。最終ホームで④番のラインが出て行くところに①番も続いて、2角のカントを利用して①番がバックを一気に踏み上げて捲り一発。ラインで出切って①⑦⑤。④の番手の②番が残って①⑦②の2点で仕留められるだろう。

「⑧番の中四国ラインが最終日負け戦で、地元のラインがいるのに無理するわけがないですからね。“最終日負け戦は東のレースで西勢はやらず。西のレースで東勢はやらず”というのがウエノ先生の持論ですからね。恩を売っておくというのも作戦という話」

その通りだ。ワトソン君。しかしながら、他にも気になることがあるんじゃないかな?

①⑦の並びですんなり決まるかというところです」

それはなぜ?

⑦番も自力選手だからです。捲りでの決まり手が多い⑦番の二段ロケットが炸裂。①番が捲って出切ったところを⑦番がその上を捲って⑤番が付いていく。⑦⑤①ないし⑦⑤②の2点が本線かと」

うむ。これが決勝とかなら、それが妥当な考え方だろう。しかし、これは負け戦。①は地元だ。「負け戦は地元から」というのは基本中の基本。①番と⑦番の実力は近い。同じような番組が神奈川の川崎競輪で組まれる可能性もある。そのときも気持ちよく引っ張っていってもらって、勝たせてもらえるように、今回は差さず、捲らず、後ろで仕事して勝たせるという可能性のほうがあり得るとは思わないか?

「確かにそうかもしれませんね」

しかも、だ。④が今日になってギアを上げてきていることに気付いているか?

「あ、ホントだ。ギアを上げてきたということは一発狙っているってことですよね? なぜ、ここで勝つ必要があるんですか?」

ワトソン君。もういくつ寝ると?

「お正月~♪……あ、先生、今は12月!期末です!!」

そうだ。④は昨日、どこかのレースの結果を見て、今日は是が非でも勝たなければならなくなったのであろう。降班避けの一発狙いでギア倍上げ

「それは④②全の穴目も狙いたくなりますね!」

そう簡単にはいかないのが競輪だってことは、君が一番知っているだろう。

「えぇ。痛すぎるほど、知っています。じゃあ、勝つのは誰なんですか!」

①番だよ。

「結局、①番なんですか?」

最初に言っていた展開とは違うぞ。
正攻法でSを取った①番を⑧番がフタをする。そこまでは同じだ。しかし①番は最後方まで引くという展開を取らない④番がギア倍上げてきて一発狙っているのを知っているからだ。①番は⑧番を突っ張る。つっぱり先行で早めにラインで出切るだろう。そこに④番のラインが捲りをカマしてくる。しかし①番のラインには⑦番、そして⑤番という強力な後ろ盾がある。普段から⑦番の後ろについて仕事をしている⑤番。それを越えても、⑦番は自力選手ながら横の足もあり、ブロックに長けている。それもあって①番に恩を売っておきたいのだが、ともかく2枚の壁を越えるのは、得点欲しさで必死に踏んでくる④番でも無理だろう。

①はつっぱり先行からかなり踏んでいるので足はなくなっているが、⑦番が捲りも打たず、差しもしないとなれば、①⑦⑤の1点勝負で行けるはずだ。

「しかし先生がそこまで①番を信用するには、何かもうひとつ、理由がありそうな気がするのですが……」

さすがワトソン君。その通りだ。実は①番も得点が必要なんだよ。昇級するには1着を取っておきたい勝負駆け。①頭は鉄板だ!頼むぞ①番!そして⑦番!!

さて、本番。展開はどうなったかというと……。
正攻法でSを取った①番を⑧番がフタをする。①番は……引かずにつっぱり先行!⑧番のラインはズルズルと下がる上を④番が追い上げてきた! ⑤番がブロック!ひるまず、もう一度、④番がアタック!今度は⑦番がブロック!④番、敢えなく撃沈……慌てて乗り換えようと②番が追うも届きそうになく、そのまま①⑦⑤のラインで決まっ……え?

⑦番差してんだけど!おい!!
自力選手が番手から二段ロケットじゃなくてちょい差しって、おい!!

まさか①が昇級しちゃうと引っ張ってもらえなくなるから勝たせなかったってこと? 自分も自力あるのに、そんなセコいことする?

「……先生! 大変です! ⑦番選手は明日が誕生日です!!」

明日が誕生日。なるほどね……って、今日ならわかるけど、明日誕生日だからって、ごっつあんゴール決めたってこと?マジで?ちょっとワトソン君、確かめてきてくれないか?

「了解しました!……おーい、⑦ばーん!明日誕生日だってなー!おめでとう!!」
⑦番「……(ペコリ)」

おいおい、お辞儀したでアイツ。本気で1日早い誕生日プレゼントを自分で取りにいったのかよ~。それはないわ~。それは推理できないわ~。

……えーと、まあ、こんな感じです。
いろんな要素から、あーでもない、こーでもないと推理しまくって、その通りになったら気持ちいいし、そうならなくてもそこまでの推理で楽しめるのが競輪だと思うのです。

なので、普段からあーでもない、こーでもないと考えるのが好きな人は競輪好きになれる素質があると思います。そういう人が周りにいたら是非、競輪に誘ってみましょう。そしてお互い、あーでもない、こーでもないと推理した結果を話ながら予想をすると、さらに競輪が楽しくなるはずです。

さてと、グランプリの枠番も発表されたことだし、あーでもない、こーでもないとの推理をつまみに酒でも呑むか!

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